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コーヒー豆の精製方法4タイプ

コーヒー豆 

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コーヒー屋で
 
 〇〇 ウォッシュド
 〇〇 イルガチェフェ ナチュラ
       (エチオピア南部のシダモで作られている高級コーヒー豆)
 
など目にすると思いますが、
これは国名、品種ではなく「精製方法」を表しています!
 
コーヒーノキ」は約2〜3年で成長し、
真っ赤な実「コーヒーチェリー」を実らせます。
そしてこの「コーヒーチェリー」の中に入っている種子が
コーヒーの「生豆」です。
 
「精製」とは、
「コーヒーチェリー」から種子を取り出す作業のことを言います。
 
精製方法は大きく分けて4種類あります!
 
 

1.非水洗式 (ナチュラル)

 収穫したコーヒーチェリーをそのまま乾燥し、
 その後に脱穀し中から生豆を取り出します。
 酸味は穏やかで、独特の香りと甘味がある、ボディ感のある
 個性的なコーヒーになります。
 
[順番]
  ① 収 穫
     ⇓
  ② コーヒーチェリーをそのまま乾燥
     ⇓
  ③ 寝かせる
     ⇓
  ④ 脱殻機にかける
 
 
[特徴]
  • 大量の水を使用しない
  • 環境に優しくお金がかからない
  • 独特の甘み風味が出やすい
  • 気候に左右されやすい
  • 異物が混入し、欠点豆が増えやすい
  • クリーンさ均一さに欠ける
 
[非水洗式が多い国]
 ・エチオピア、イエメン
 (フルーティな甘い香りと柔らかな酸味とコク)
 ・ブラジル
 (甘味を伴った、柔らかな苦味と適度なスッキリした酸味)
 

2.水洗式(ウォッシュド)

 ナチュラルとは異なり、乾燥させる前に水で洗い流します。
 大量の水を使って、「ミューシレージ」と呼ばれる”ヌルヌルした粘液質”を
 洗い流すので「ウォッシュド」と呼ばれます。
 粒の揃った綺麗な豆になります。
 味もすっきりとした酸味の、クリーンなコーヒーになります。
 
[順番]
  ① 収 穫
     ⇓
  ② 果肉除去機(パルパー)で外皮と果肉を取り除く
     ⇓
  ③ 「ミューシレージ」(ヌルヌルした粘液質)を取り除く
     ⇓
  ④ 乾燥させる
     ⇓
  ⑤ 寝かせる
     ⇓
  ⑥脱殻機にかける
     ⇓
  ⑦ 生 豆
 
[特徴]
  • クリーン、均一性がある
  • 欠点豆が少なく質が高い
  • 水を大量に使用するため、設備が整った地域でないと難しい
  • 排水による汚染
 
[水洗式が多い国]
 ・中南米(メキシコ・ガテマラ・エルサルバドルホンジュラス・ペルー・ブラジル)
  (甘い香りとスッキリした酸味、爽やかな酸味)
 ・コロンビア
  (甘い香りとしっかりとした酸味とコク、重厚な風味)
 ・カリブ系(ジャマイカキューバ、ハイチ、ドミニカ)
  (香り、酸味、コクのバランスが取れていて軽やかな風味)
 ・アフリカ系(タンザニアケニアエチオピア
  (しっかりとした酸味とコク、芳醇で重厚な風味)
 ・アジア系(インドネシア、インド)
  (軽やかな酸味とコク、穏やかな風味)
  (香り、酸味、コクのバランスが取れた重厚な風味)
 ・ハワイ系(ハワイコナ)
  (爽やかな酸味とコク)
 

3.パルプドナチュラ

「ウォッシュド」と「ナチュラル」の中間。
「ウォッシュド」同様、果肉は除去しますが、
「ミューシレージ」を残したまま乾燥させます。
酸味が柔らかくなって、甘味も感じられるコーヒーになります。
 
[順番]
  ① 収 穫
     ⇓
  ② 果肉除去機(パルパー)で外皮と果肉を取り除く
     ⇓
  ③ 乾燥させる
     ⇓
  ④ 寝かせる
     ⇓
  ⑤ 脱殻機にかける
     ⇓
  ⑥ 生 豆
 
[特徴]
  • 水を余り使用しない。
  • ナチュラルよりも欠点豆が少ない。
  • ウォッシュドよりもクリーンさに欠ける
 
[パルプドナチュラルが多い国]・・・・ブラジル など
  欠点豆を減らすことが出来、
  「ミューシレージ」(ヌルヌルした粘液質)を除去する手間が省けるため、
  「ナチュラル」から「パルプドナチュラル」へ変更している国もあります。
 

4.スマトラ

インドネシアスマトラ島で採れるアラビカ種コーヒーの「マンデリン」。
そのマンデリンの独特の味わいを作り出している要因のひとつが、
この「スマトラ式」と言われる精製方法です。
 
上記の3つの方法は
「パーチメント」という”生豆の殻”がついている状態のまま乾燥を終了させ、
これを脱穀して「生豆」にします。
 
しかし「スマトラ式」は乾燥が終わり切る前に脱穀してしまいます。
そのため、殻に守られていないので形がいびつになったり、深緑色をしていたり、
カビが生えることもあります。
 
元々は、雨季のあるインドネシアでは、
乾燥期間を短縮しなくてはならかったために、この方法を取り入れていました。
 
そんな「スマトラ式」の特徴は、
酸味は穏やかで、独特の香りと余韻、そして濃厚なコクです。
 
[順番]
  ① 収 穫
     ⇓
  ② 果肉除去機(パルパー)で外皮と果肉を取り除く
     ⇓
  ③ 乾燥させる
     ⇓
  ④ 半乾きの状態で脱穀
     ⇓
  ⑤ 再び乾燥
     ⇓
  ⑥ 生 豆