優しいのみもの

「優しい」・・って、私基準です。

フレーバードティー

紅茶・茶葉(Flavored Tea) 

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香りには気分を明るくする不思議な力があります。
優しい花の香りや瑞々しいフルーツの香りをつけたお茶、
「フレーバードティー(Flavored Tea)」は香りにリラックス効果がある他、
ガラスのポットで淹れれば、見た目の美しさに心も和みます。
 
「フレーバードティー」は文字通り、「風味を付けた茶」のことをいい、
日本では「着香茶」(ちゃっこうちゃ)と呼ばれます。
茶葉に、花や果皮、スパイスなどの香りを移したものや、
精油や香料などで香りを付けたものなどがあり、
製法によっては「センテッドティー(Scented Tea)」と呼ばれることもあるようです。
材料の安定性や価格、多様なバリエーションが可能と言う利点から、
現在は香料を使うタイプが主流です。
 
 
狭義の「フレーバードティー」には、
アールグレイやキャラメルティーアップティーと言った定番から、
デザート風の名前や地名を冠したものまで多種多様に存在します。
かつては、良質な紅茶を楽しむことが難しい環境下でも
ティータイムが過ごせるようにと言う観点から開発されもののようですが、
現在では品質の安定化以上に、創意に満ちた香りを茶葉に添加することで、
オリジナリティや付加価値を生み出すといった側面が強くなっているようです。
 
 
フレーバードティーの歴史や謂れは諸説あります。
Chinaでは古くから記載が見られ、
明の時代には緑茶系のセンテッドティーが茶書に登場しています。
 
「ラプサンスーチョン」は
発酵茶発祥の地とも言われる中国の武夷山で作られていた
「正山小種」という、紅茶に松の木を燃やし香りを付けたもので、
後に西洋で「アールグレイ」誕生のきっかけにもなったとされる
紅茶です。
独特の燻り香が特長の「ラプサンスーチョン」は、
多くの西洋人達を魅了し、
様々なバリエーションのフレーバードティーが発展したものとされます。
 
近年では、香りを付けるだけでなく、
ドライフルーツや花びらなどを加えて茶葉そのものも目で楽しめるように、
趣向を凝らしたものが一般的になりました。 
 
 
[フレーバードティーの3つの分類]
① フレーバード
茶葉に香料を噴霧などして着香した茶。
価格は手頃。
代表的なものに、
アールグレイ・ティー、アップル・ティーがあります。
 
 
② ブレンデッド
花びらや乾燥させたピールなどを茶葉に加えるもの。
実際に材料自体の味も感じられます。
やや高値。
 
 
③ センテッド
香りを吸着しやすい茶葉の性質を利用して、
強い香りを持つものから茶葉に香りを移して作った茶。
かなり高値。
ジャスミンティー、ミントティーなど。