コーヒー
コーヒーは、コーヒー豆(コーヒーノキの種子)を
乾燥させて焙煎したものを粉砕し、お湯で抽出した飲み物です。
西暦900年頃アラビア人の医師ラーゼスが患者にコーヒーを飲ませ、
「消化、利尿効果あり」との臨床の記録が残っているように
コーヒーの飲用は「薬」として始まったと言われています。
珈琲(液体)の約99%は水分です。
たんぱく質や脂質なども含まれますがごく僅かです。
ブラックならカロリーも殆どありません。
[コーヒーの生豆と焙煎豆の成分]
生豆の成分
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焙煎豆の成分
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全多糖類 |
50~55%
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24~39%
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タンパク質 |
11~13%
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13~15%
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脂質 |
12~18%
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14.5%
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少糖類 |
6.0~8.0%
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0~3.5%
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クロロゲン酸 |
5.5~8.0%
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1.2~1.3%
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カフェイン |
0.9~1.2%
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1.0%
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脂肪族酸 |
1.5~2.0%
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1.0~1.5%
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遊離アミノ酸 |
2.0%
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トリゴネリン |
1.0~1.2%
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0.5~1.0%
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無機成分 |
3.0~4.2%
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3.0~4.5%
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腐食酸 |
16~17%
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生豆には全く含まれていなかった「腐食酸」が
焙煎することにより大幅に増えます。
この「腐食酸」こそが、コーヒー特有の色なんです。
他には、
カフェイン、クロロゲン酸、タンニン、ポリフェノール、
ニコチン酸(ナイアシン)、トリゴネリンなどの
薬理作用のある成分が含まれていますが、
その中でもっとも有名なのがカフェインです。
お茶やココア、コーラなどの食品にも多く含まれています。
[飲料100ml当りに含まれるカフェイン量の目安]
飲 料 |
カフェイン量
(100ml当り)
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備 考
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レギュラーコーヒー (浸出液) |
約 60mg
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コーヒー豆の粉末10gを
熱湯150mlで浸出
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インスタントコーヒー |
約 60mg
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インスタントコーヒー粉末2gを
熱湯140mlに溶かす
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玉露 |
約 160mg
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茶葉10gに60℃の湯60mlを加え
2.5分浸出
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煎茶 |
約 20mg
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茶葉10gに90℃の湯430mlを加え
1分浸出
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紅茶 |
約 30mg
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茶葉5gに熱湯360mlを加え
1.5~4分浸出
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ウーロン茶 |
約 20mg
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茶葉15gに90℃の湯650mlを加え
0.5分浸出
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コーラ飲料 |
10~13mg
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カフェインの科学.
学会出版センター,p43.
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カフェインの効能としては、
- 覚醒作用
- 血管拡張作用
- 交感神経刺激(基礎代謝促進)
- 胃酸分泌促進作用
- 利尿作用
など、様々な効果が明らかになっています。
また、コーヒーには、
クロロゲン酸などの「ポリフェノール」が豊富に含まれています。
その量はカフェインよりも多く、
コーヒーの褐色や苦味、香りのもととなっています。
ポリフェノールの主な機能としては
- 抗酸化作用
- 抗菌性、抗ウイルス活性
- 抗ガン作用
- 抗肥満作用
- 脂肪代謝調節作用
- 口臭抑制作用
- 抗疲労作用
などがあります。
更に、「アロマ」と呼ばれる珈琲の香り成分には、
DNAの酸化や心臓の老化を妨ぐ抗酸化作用のある物質が、
300種以上含まれていると言われています。
その効果は1杯のコーヒーでオレンジ3個分だとか。
但し、淹れたての香りでないと効果はなく、
5分も経過するとその効果は無くなってしまいます。