禅 語(出典『五燈会元』)
自分が一日になすべきことをしなかったら、その日は食事をしない、ということ。
「作」は働くの意味で、全問における作務のこと。
唐代の名僧、百丈懐海(ひゃくじょうえかい)は年老いてもなお、
毎日の作務を怠らなかった。
老体を心配した弟子達は、
百丈に休んでもらおうと、密かに作務の道具を隠した。
すると百丈が食事をしないので、
弟子達がその理由を尋ねると、百丈は
「一日作さざれば、一日食らわず」と答えたのである。
座禅をすることだけが修行ではない。
人のために尽くす行為を行って初めて一人前に食事が出来る、
という自戒の言葉である。と同時に勤労の尊さを謳った言葉でもある。