日本茶
宮崎県椎葉村伝統の「薪の火で手炒り」した
「椎葉山茶」
「椎葉山茶」
椎葉村は、
宮崎県北西部、九州山地の中央に位置し、
1,000mを越える峻険な九州山脈に抱かれ、
村の面積の96%を山林が占める自然豊かな所です。
平家落人伝説を伝える村であり、現在でも独自の文化を維持し、
神楽、臼太鼓踊、ひえつき節を始めとする民謡、民話等、
古くから伝わる慣習や伝統文化を大切に継承しています。
平成27年12月には、「高千穂郷・椎葉山地域」が
日本で8地域目となる「世界農業遺産」に認定されました。
「世界農業遺産」とは、
伝統的な農業・農法と、それによって育まれた文化や土地景観、
生物多様性に富んだ世界的に重要な地域について、
それらの保全と持続的な活用が図られることを目的として、
国連食糧農業機関(FAO)が認定するものです。
日本では、椎葉に在住する1世帯だけが、
先祖の時代より焼畑を継続させています。
代々続く風習を現代まで守り続けてきたその姿勢が、
世界に認められたのです。
「椎葉山茶」は、
古来より自生している山茶を少しずつ移植した
完全無農薬・無化学肥料で有機肥料も不使用のお茶です。
山茶を家族で丁寧に手摘み。
そしてその手摘みしたお茶を
一晩ゴザなどの上に広げて朝まで寝かせます。
これは「萎凋(いちょう)」という作業で、
お茶本来の自然の香りや旨みを最大に引き出す大切な工程です。
そして、
古来より伝わる、椎葉村伝統の「薪の火で手炒り」します。
萎凋したお茶を早朝から釜で手炒り。
火は、竹や木を使った自然の火力で炒ります。
お茶の水分の蒸発具合、炒り加減、
瞬発的な火力の強火加減など様々な経験が必要で、
釜と蒸気の強さで大変な作業です。
大自然の力と人の絶妙な手炒りで釜炒りされた椎葉村の山茶が
「幻の釜炒り茶」と言われる所以です。
これだけの手間をかけたお茶だからこそ、その味わいは格別。
釜炒り茶特有の香ばしい釜香と、
何とも言えない大自然が醸し出す奥深いすっきりした味わいが特徴です。
2煎め、3煎めと変化していく味わいもまた格別です。