日本茶・健康効果
自然界には、数多の植物がありますが、
その中で人間が茶を選び、栽培してきたのは何故なのでしょうか?
先人達は、最初にチャの葉を噛んだり、食べたりすると、
何やら眠気が取れて、頭がすっきりしたり、
だるさが消えて元気になったりすることに気づいたのでしょう。
以来、チャは「薬」として用いられるようになり、
やがて、浸出して嗜好飲料として摂取されるようになったと考えられます。
6世紀のChinaの医学書には、
「苦茶は寒で、毒なし。
五臓の邪気を払い、下痢、渇熱(熱による口の渇き)、
中疾(胃腸病)、悪そう(たちの悪いできもの)などを治す。
久しく服すれば、心を安んじ、気を益し、頭を良くし、
眠りを少なくし、身を軽くし、オイを能くし、老化を抑える」
(「神農本草集注」陶 弘景(とう こうけい))とあります。
やがて、茶は日本に伝来し、
日本文化と結びつき、長い歴史を経て、多様な形に発展してきました。
かつて「薬」として飲まれていた茶は、
日常生活に欠かせない国民的飲料として定着しています。
そんなお茶の持つ健康機能が、
近年、多くの研究により明らかにされてきました。
茶の成分(乾物中含量)
・炭水化物 :46%
うち 植物繊維 :30%
ショ糖 :1~2%
ブドウ糖+果糖:0.3~0.8%
・タンパク質 :24 %
・カテキン :13~15 %
・ミネラル :5~6 %
・カフェイン :3~4 %
・ビタミン :7~8 %
・炭水化物 :46%
うち 植物繊維 :30%
ショ糖 :1~2%
ブドウ糖+果糖:0.3~0.8%
・タンパク質 :24 %
・カテキン :13~15 %
・ミネラル :5~6 %
・カフェイン :3~4 %
・ビタミン :7~8 %
お茶には様々な成分が含まれていますが、
特に、「テアニン」「カテキン」はお茶に特有な成分で、
それに「カフェイン」を加えた3つの成分について
様々な研究が行われています。
カテキン類
お茶に特有な成分として有名。広義にはポリフェノールの一種。
強い抗酸化作用があり、
食品の酸化を防ぐ品質保持剤としても使われる。
殺菌/抗菌作用も強く、虫歯や口臭の予防にも効果がある。
脂肪の蓄積や血糖値上昇を抑制するなど、
生活習慣病や肥満の予防にも効果的。
抗アレルギー作用も確認されている。
・抗酸化作用・殺菌/抗菌・虫歯/口臭予防・抗アレルギー作用
・肥満(生活習慣病予防/脂肪蓄積/血糖値上昇の抑制)
テ ア ニ ン
アミノ酸類の一種で、お茶に特有な成分。
お茶の味の中では「旨味」のもととなる。
脳の興奮を沈めて、リラックスする効果がある。
リラックスすることに伴い血管が拡張し、
血行/冷え性の改善にも期待できる。
・リラックス作用・冷え性改善・認知症予防
カフェイン
コーヒーから発見されたため、"カフェ"インと命名された。
脳を目覚めさせる覚醒作用があり、
リフレッシュした気分となり眠気が防止される。
利尿作用がある。
・リラックス作用・冷え性改善・認知症予防
ビタミンC
抗酸化力があるため活性酸素を取り除き、皮膚や血管の老化を防ぐ。
白血球の働きを強化し、免疫力をアップさせる効果がある。
緑茶ではカテキン類がビタミンCを安定化させる作用を持つため、
熱によってもビタミンCが破壊されず、効率的に摂取することができる。
・抗酸化作用・皮膚/血管の老化防止・免疫力アップ
ビタミンE
強い抗酸化作用を持つため、コレステロール・脂肪の酸化を防ぎ、
生活習慣病の予防・改善に効果がある。
血流を改善、肩こりや腰痛、冷え性などの解消に役立つ。
ビタミンCと同時に摂取することで、相互に作用を高めあう。
・抗酸化作用・生活習慣病予防・血流改善
ポリフェノール
ポリフェノールは一般的に抗酸化作用を持ち、
人体に含まれる活性酸素を除去し、
様々な病気を予防する力があることで注目されている。
・抗酸化作用
タ ン ニ ン
渋味を感じる成分として有名。広義にはポリフェノールの一種。
収れん作用があり、腸内の粘膜を刺激して腸を引き締めるため、
下痢の改善にも用いられれる。
抗酸化作用を持ち、血液中のコレステロールの酸化を防ぐことで、
動脈硬化などの生活習慣病の原因を予防する効果がある。
・収れん作用・抗酸化作用・下痢改善
カ リ ウ ム
塩分に多く含まれるナトリウムを排出する効果がある。
お茶に含まれるミネラル成分の中では多数を占める。
・高血圧・むくみ予防
食 物 繊 維
消化出来ずに、食品から摂取しても体外へ排出される。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維に分類される。
ともに腸内に溜まった不要な老廃物を体外へ排出する働きを持ち、
腸内環境を改善する。
サ ポ ニ ン
殺菌/抗菌作用があり、
古くは天然の石鹸成分として用いられていた。
呼吸気管に作用し、咳を沈めたり、痰を取り除く効果がある。
・殺菌/抗菌作用・咳の鎮静・痰の除去効果