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日本茶の主な産地と特徴

日本茶・茶葉

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チャノキ(カメリア・シネンシス)は元々、
亜熱帯原産の常緑植物で、
近年は概ね北緯45度から南緯45度に渡る地域で栽培されています。
 
日本では、毎年約8万トンのお茶が
北は青森県から南は沖縄県まで広範囲で栽培されています。
 
平成28年度の調べでは、
生産量の第一位は3万7百tの静岡県です。
第2位は2万4千6百tの鹿児島県で、
以下、三重県、宮崎県、京都府と続きます。
この5府県で、全生産量の2/3以上を占めています。
 
お茶の「経済的流通のある栽培地」としての北限は、
新潟県村上市茨城県久慈郡大子町を結んだ線付近と
されています。
(「日本茶銘茶一覧」はこちら)     
 
お茶の銘柄は、
そのほとんどに「産地名」が冠されています。
この「産地名」は、
生葉を荒茶にする生産地か、
荒茶を仕上げて流通させる加工地のどちらかを
表しています。
 

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日本茶の主な産地と特徴

 
 
村上茶(むらかみちゃ)   /新潟県
新潟県の最北端に位置する村上市、
「村上茶」は「北限の茶」として知られ、
商品としてのお茶栽培の北限地域とされています。
春先の寒暖差が激しく、日照時間が短いため、
甘味の強いお茶です。

 

 

奥久慈茶・猿島茶
(おくくじちゃ ・ さしまちゃ)  /茨城県
「奥久慈茶」は、新潟県の「村上茶」と同様、
お茶の経済的生産地の日本最北限。
山間傾斜地で摘み取られます。
「猿島茶」は県内で一番生産量が多く、
平坦地で作られています。

 

 

狭山茶(さやまちゃ)    /埼玉県
関東エリアの銘茶の産地として知られ、
仕上の「火入れ」を高温で行います。
「狭山火香」(さやまひか)と呼ばれる特有の強い香りがあります。

 

 

静岡茶(しずおかちゃ)   /静岡県
静岡県は日本のお茶の40%以上の生産量を誇るお茶大国。
栽培面積・生産量共に全国第1位です。
県内には、
牧ノ原台地・富士山麓・安倍川・天竜川・大井川など、
お茶の栽培に適した銘産地が並びます。
主に「煎茶」・「深蒸し茶」の生産が主流ですが、
岡部町は「玉露」の産地としても
有名です。

 

 

西尾茶(にしおちゃ)    /愛知県
「西尾茶」は、抹茶(碾茶)の生産量日本一です。

 

 

美濃白川茶(みのしらかわちゃ)/岐阜県
「揖斐茶」(いびちゃ)・「白川茶」(しらかわちゃ)として
産地を形成し、
茶畑が標高の高い所にあるという栽培条件が生み出した
強い香りが特徴。

 

 

伊勢茶(いせちゃ)    /三重県
静岡県・鹿児島県に次いで、
全国第3位のお茶の生産量の三重県。
北伊勢は「かぶせ茶」、南伊勢は「深蒸し茶」の主産地です。

 

 

大和茶(やまとちゃ)    /奈良県
生産量・全国第5位
三重県・滋賀県・京都府の茶産地と隣接する
大和高原一帯の山間地で良質な茶が生産されています。

 

 

近江茶(おうみちゃ)   /滋賀県
「茶葉発祥」の地で、
比叡山麓に植えたのが始まりとされています。
お茶の栽培に適した風土の中で、
「朝宮茶」「土山茶」など伝統的な技法を用い、
香り豊かに育てられています。

 

 

宇治茶(うじちゃ)    /京都府
京都府の宇治近郊、和束町・山城一帯は、
代表的な高級茶の産地として有名です。
「煎茶」を中心に生産されていますが、
「玉露」や「碾茶」(抹茶の原料)、
「抹茶」など、国内における高品位なお茶の産地として有名です。

 

 

八女茶(やめちゃ)    /福岡県
福岡県は「玉露」と「煎茶」の産地として有名で、
古い歴史があります。
八女市を中心に星野村や黒木町などで生産されている
「玉露」の生産量全国第1位。

 

 

嬉野茶(うれしのちゃ)  /佐賀県
嬉野町一帯で生産されています。
中国式製法の「釜炒り茶」、「蒸し製の玉緑茶(ぐり茶)」など、
玉のように堅く丸まった形状の茶葉が代表的。

 

 

熊本茶(くまもとちゃ)  /熊本県
阿蘇地帯から球磨盆地に繋がる県下全域に広がり、
主に「煎茶」と「蒸し製玉緑茶」が生産されています。

 

 

宮崎茶(みやざきちゃ)  / 宮崎県
宮崎県は、生産量全国第4位の茶処です。
「煎茶」を主に栽培していますが、
「釜炒り茶」や「玉露」も作られています。
「日向茶」「都城茶」「五ケ瀬茶」「高千穂釜炒り茶」など。

 

 

かごしま茶   /鹿児島県
平坦な茶園が多く摘採の効率化が進んでおり、
生産量は静岡県に次いで全国第2位を誇ります。
 
温暖な気候を活かし、
新茶の摘み取りは4月上旬から始まり
「日本一早い新茶」の産地として有名です。
中でも「知覧茶」「頴娃茶」「枕崎茶」などが有名です。
鹿児島県では、
南さつま特有の品種として「ゆたかみどり」があります。