日本茶
全てのお茶(緑茶・紅茶・烏龍茶)は、
ツバキ科ツバキ属の常緑樹・
植物の葉から作られています。
発酵
「緑茶」「烏龍茶」「紅茶」は
同じ「チャノキ」からできていますが、
製法と発酵度合いによって、その種類が決まります。
茶葉には「ポリフェノールオキシダーゼ(ラッカーゼ)」と呼ばれる
酸化酵素が含まれており、
摘採された時点からこの「酸化酵素」の働きによって
「発酵」が始まり、「発酵」が進んで茶葉の色や香りが変化します。
その発酵の方法や度合によって、
それぞれ「不発酵茶」「半発酵茶」「発酵茶」「後発酵茶」の
4種類に分けられます。
低い ← 発 酵 度 → 高い | |||
緑 茶 (不発酵茶) |
烏 龍 茶 (半酵茶) |
紅 茶 (発酵) |
プアール茶 (後発酵) |
お茶発祥の国とされているChinaでは、
上記の3種類に加えて、菌による発酵させるお茶を加えて、
発酵の種類と度合いによって全部で6つの分類されています。
緑茶
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白茶
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黄茶
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青茶
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紅茶
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黒茶
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日本のお茶の種類
日本で生産されるお茶は、ほとんどが「緑茶」です。
製法はほぼ「蒸し製法」ですが、
九州の一部には「釜炒り製法」も行われています。
茶種別生産量では、普通煎茶が3分の2を占めています。
殺青(さっせい)
「緑茶」(不発酵茶)は、
製茶の最初の段階で熱処理(殺青)することによって
「酸化酵素」の働きを止めて、
発酵をさせずに作られたお茶のことです。
日本ではこの「殺青」を、
「蒸し製」(日本式)と「釜炒り製」(China式)の
2種類の方法で行っています。
採用している「殺青方法」によって風味が異なってきます。
ほとんどは「蒸し製法」を採用していますが、
九州地方で作られている「釜炒り製玉緑茶」は
名前通り「釜炒り製法」によって「殺青」が行われています。
なお、「煎茶」と「深蒸し煎茶」の違いは
「殺青時間」の長さにあります。
「普通煎茶」の殺青時間は30秒から40秒で、
「深蒸し煎茶」の殺青時間は60秒から80秒程に設定されています。
日本の緑茶の種類
日本の「緑茶」は「栽培方法」や「製造方法」によって
次の種類に分類されます。
- 煎茶
- 普通煎茶
- 深蒸し煎茶
- 蒸し製玉緑茶(グリ茶)
- 釜炒り製玉緑茶
- 玉露
- かぶせ茶
- 碾茶(抹茶の原料)
- 番茶
二次加工品
「二次加工品」とは、
製茶されたお茶をもう一度再加工して作られた製品のことを言います。
二次加工品(二次加工茶)には、以下のお茶があります。
- 粉 茶:煎茶を製造する過程で落ちた茶
- 粉 末 茶 :お茶の葉を粉末状に加工した茶
- ほうじ茶:普通煎茶や番茶を焙じた茶
- 玄 米 茶 :炒った米を混合した茶
- 抹 茶:碾茶を石臼で挽き粉にした茶