紅茶(tea leaf)
「紅茶」「緑茶」「ウーロン茶」は
どの茶葉も学名「カメリアシネンシス」という
ツバキ科の茶の樹から出来ています。
この樹の生葉を乾燥・発酵させてつくる際に、
「発酵度合い」によって、
「緑茶」「ウーロン茶」「紅茶」など様々な種類のお茶になります。
- 緑 茶:不発酵茶。 発酵させずに作ります。
- 烏龍茶:半発酵茶。 途中で発酵を止めて作ります。
- 紅 茶:完全発酵茶。完全に発酵をさせて作ります。
お茶の色が違うのは、
青々とした「葉緑素」(クロロフィル)が
発酵(酸化酵素)によって酸化し、褐色化していくためです。
緑茶が緑色で、ウーロン茶が中間で、紅茶が濃い褐色なのはこのためです。
そして、茶の樹には次の3種類あります。
- 中国種
樹の高さはそれほど高くなく、葉は小型で薄くて固い。
酸化酵素の働きは弱く、緑茶に向いています。 - アッサム種
インドのアッサム地方で発見された茶樹。
樹は高く、葉は大型で肉厚。
酸化酵素の働きは活発で紅茶に向いています。 - その他
中国種とアッサム種の交配、交雑によって品種改良されたものです。
紅茶は世界中で生産されています。
「ティーベルト地帯」と呼ばれる赤道を中心とした
「北緯45度から南緯35度までに広がる」産地内にある茶園では
良質な茶葉が育つとされ、
世界的にも有名な銘柄の紅茶が数多く生産されています。
特に、インドの「ダージリン」、スリランカの「ウヴァ」、
Chinaの「キームン」は世界の三大銘茶とされています。
紅茶には、茶園名の他に 「FTGFOP」とか「BOP」といった
アルファベットの頭文字が付いています。
これは「等級(グレード)」と呼ばれるもので、
リーフの形状や大きさを基準とする分類です。
「等級(グレード)」は、
- 統一規格はなく、国・産地・茶園によっても異なります。
- 品質の良し悪しとは直接関係ありませんが、
好みの味わいを探すお手伝いはしてくれます。
- 緑 茶:蒸す → 冷却 → 揉捻 → 乾燥
- 烏龍茶:萎凋 → 揺青 → 殺青 → 揉捻 → 乾燥
- 紅 茶:萎凋 → 揉捻 → 発酵 → 乾燥
十分に発酵させた紅茶の茶葉は熱風で乾燥させて製造を終了します。
この時点で茶葉は様々な大きさのものが混在していますが、
茶葉の大きさに差があると、
抽出時間にばらつきが出て味に影響が出るため、
これを篩にかけて大きさを揃えます。