優しいのみもの

「優しい」・・って、私基準です。

カルピスの日

7月7日は「カルピスの日」
 

 
大正8(1919)年7月7日、
日本初の乳酸飲料「カルピス」は誕生しました。
 

 
「カルピス」の“カル”は、
牛乳に含まれているカルシウムからとったもの。
“ピス”は、サンスクリット語に由来しています。
仏教では乳、酪、生酥、熟酥、醍醐を五味といい、
五味の最高位を“サルピルマンダ”(醍醐)、
次位を“サルピス”(熟酥=じゅくそ)というため、
本来は最高のものとして“カルピル”と言うべきですが、
「カルピス」の生みの親の三島海雲は、
音楽家の山田耕筰(ヤマダコウサク)氏や
サンスクリット語の権威・渡辺海旭氏に相談し、
言いやすい「カルピス」と命名しました。
「カルピス」。その名の由来。
 
「カルピス」の生みの親・三島海雲は
内モンゴルで「カルピス」の原点である酸乳と出会いました。
当地の遊牧民達が毎日のように飲んでいた
酸っぱい乳をすすめられるまま口にしたところ、
そのおいしさと健康効果に驚きを受けました。
長旅ですっかり弱っていた胃腸の調子が整い、
体も頭もすっきりしてきたのです。
 
日本に戻り、内モンゴルで製法を学んだ酸乳の研究を重ね、
大正5(1916)年に「醍醐味」、その後「醍醐素」を、
そして、「醍醐素」を改良した
日本初の乳酸菌飲料「カルピス」を開発しました。
 

 
海雲は、「カルピス」の本質は、
  1. おいしいこと、
  2. 滋養になること、
  3. 安心感のあること、
  4. 経済的であること
の4つだと言っています。
 

 
なお、「カルピス」のキャッチフレーズ「初恋の味」は、
大正11(1922)年4月の新聞広告に
キャッチフレーズとして使用したのが始まりです。
当初は、世論を二分するほど話題になりましたが、
好景気で世の中は明るく、
このモダンなキャッチフレーズは世情にマッチし、
またたくまに日本中に広がっていきました。 
 

 
長年に渡って愛されてきた“黒人マーク”のデザイン
(1990年に使用を中止)は、
大正12(1923)年に、
第1次世界大戦後のインフレに苦しむ
ドイツを中心とした欧州の商業美術家救済事業として、
「カルピス」の宣伝用ポスターデザインの公募を行い、
この時に3等に入賞した
ドイツ人のオットー・デュンケルスビューラーという
著名な図案家の作によるものでした。
(各国から計1,400点を超える作品が集った)