紅茶
紅茶には、花のような、若草のような、蜜のような・・・・・
多種多様な香りが表現され、香気成分が500種以上あることが分かっています。
「マスカテルフレーバー」は、ウンカという虫の働きにより作り出されます。
ウンカは、茶葉の柔らかい部分から汁を吸います。
ウンカに噛まれた葉は、治癒しようとするために
「ファイトアレキシン」という物質を作り出しますが、これが甘い香りを演出するのです。
この香りを分析すると、リンゴの香りを示す物質「ジメチルオクタジエンジオール」と
それが脱水したグリーンな香りを示す物質「ジメチルオクタトリエンオール」が
混在しています。
これらの香りが合わさって、マスカットのような香りになるのです。
因みに、果物のマスカットにもこの2つの成分が含まれています。
こうした物質がウンカの働きによって作られ、紅茶の香りを左右することになるのです。