コーヒーを淹れる
コーヒー通に根強い人気の「ネルドリップ」。
ネルとは「フランネル」の略で、
生地の表面を起毛させた柔らかな織物のことで、
この布でコーヒーを漉して淹れるのが「ネルドリップ」です。
ペーパーフィルターが不要で、
洗って何度も使用できるのでエコで経済的です。
厚手で太い繊維のフィルターで濾されたコーヒーは
雑味が抑えられ、かつ液体中の微粒子が非常に細かいため、
豆の持つポテンシャルを最大限に引き出すことが出来、
舌触りが滑らかでコクのある味わいのコーヒーになると
言われています。
ただ、手間には多少の手間が掛かります。
用意するもの
- コーヒーサーバー
- 注湯用ポット
- ネルフィルター
- ネルスタンド(あれば便利)
- または、ガラス枠付きのもの(あれば便利)
1.フィルターを準備する
淹れる前の準備 新品のネルの布は食用の糊がついています。
香りに影響が出るため、
コーヒーの粉(抽出後の出がらしでOK)を入れたお湯で
20分程煮ます。
この作業により、付着している糊や汚れなどを取り除き、
コーヒーと馴染みやすくなります。
2.フィルターをセットする
ネルフィルターに一度お湯を通してから、
出来るだけ固く絞って水気を切り、しわを伸ばしてセットします。
ネルフィルターが冷えないうちに、なるべく素早く行うように
しましょう。
3.コーヒーの粉を入れる
杯数分のコーヒーの粉をネルフィルターへ入れます。
一杯当たり中挽きなら15〜20g、粗挽きなら20〜25gが適量です。
4.お湯を注ぎ蒸らす
一度沸騰したお湯が静まり、95℃くらいになったら、
まず少量のお湯を、
コーヒーの粉全体にまんべんなく含ませるように静かに注ぎ、
20秒位そのまま置いて蒸らします。
この「蒸らし」は、コーヒー粉にお湯を馴染ませ、
コーヒーの美味しい成分を抽出しやすくする大切な工程です。
必ず行いましょう。
[美味しいコーヒーの見分け方]
挽きたての新鮮な豆ほど
この時にポツポツと泡が膨らんできます。
挽いてから時間が経った豆は
この膨らみが弱くなってしまいますので、
出来るだけ挽いてすぐのコーヒー豆を
使いましょう。
挽きたての新鮮な豆ほど
この時にポツポツと泡が膨らんできます。
挽いてから時間が経った豆は
この膨らみが弱くなってしまいますので、
出来るだけ挽いてすぐのコーヒー豆を
使いましょう。
5.抽出する
サーバーの目盛りを目安にしながら杯数分のお湯を、
ハンドドリップと同様に
中心から「の」の字を描くように注いでいきます。
3回位に分けて注いでいきますが、
表面に出来た泡の山が沈んでしまわないうちに
次のお湯を注ぐようにします。
この時、ネルフィルターに直接お湯をかけないように
注意しながら注ぎましょう。
抽出液がサーバーに落ち切ったら抽出完了です。
6.素早くサーバーから外す
適量を注ぎ終わったらポタポタと滴を垂らさず、
すぐにサーバーから離しましょう。
この滴にはコーヒーの雑味が入っていますので、
味が損なわれてしまいます。
[ネルフィルター]
使い終わったネルフィルターは、
煮沸して布に付着したコーヒーの粉を取り除きます。
コーヒー粉が残っていると
脂肪分が空気に触れて酸化し、
嫌な臭いがネルについてしまい、
味にも悪影響を及ぼします。
煮沸した後は、冷水を入れた容器などに漬けて
冷蔵庫内で保管します。
水は毎日取り換えて下さい。
洗剤などでは使わないで下さいね。
使い捨てのペーパーフィルターとは違い、
洗って複数回使用できますが、
使用回数によって次第に、
コーヒーの脂肪分などがフィルターの繊維に付着し、
湯の透過に時間がかかるようになります。
これがフィルターの交換時期の目安となります。
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